特注柄の掘り込みパターンvol.2

2020/5/11

こんにちは。特注柄の掘り込みパターンについて、今回は全4回のうちの2回目『A:柄の掘り下げ 詳細・コスト』の回となります。

1週目 ①特注の掘り込みパターン

2週目 ②A:柄を掘り下げる掘り込み 詳細・コスト (今回)

3週目 ③B:柄を浮き立たせる浮き彫り 詳細・コスト

4週目 ④C:特殊な彫り込みの3D彫刻 詳細・コスト

複数回になりますがどうぞお付き合いください。それでは第2回目、スタートです!


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【A:柄を掘り下げる掘り込み】
線描での柄を単純に掘り込みます。ABCの3パターンある中では一番わかりやすい掘り込み方法です。柄内部に陰影が落ち、凸凹の表情を出しつつシンプルかつスタイリッシュな仕上がりが可能です。
影の落ち方がBCのパターンよりも柔らかいので、優しい印象を持たせたい時に向いております。

ここまでは前回のコラムでお伝えしていた内容です。
初回のコラムはこちらから。

さて、ここからは詳細やコストについてまとめていきますね。掘り込みの形状種類を①角形状 ②丸形状 ③v形状 の順にご紹介して参ります。    

①角形状

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左から順に普通の角、底のみ角丸、上面のみ角丸、上下共に角丸となります。見え方の違いとしては角が出ているものが陰影のメリハリが強く出るため、くっきりと強い印象を持たせたいときに適しています。

逆に丸みをつけることで、強すぎる印象を和らげることが可能です。一番右の上下ともに角丸になっているものは、少しぼんやりとなりすぎることがあるため幅や深さの調整がポイントとなってきます。

コストは左から順にUPしていきます。コストUPの理由としては角丸にするために、二回加工を行う(普通に角形状に加工+上面角丸加工)ためです。※形状により変動あり

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②丸形状

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次は丸形状です。左から順に普通の半丸、浅い丸、上面丸加工ありとなってます。
丸形状は全体的に陰影がグラデーションになるため、角形状よりも上品な見せ方が可能です。また深さ、幅の調整や正円か楕円どちらにするかなどで、表情も大きく変わりやすい加工方法と言えます。

右の加工形状は、水面の波紋を表す際などに多く適用されます。また複数形状を駆使し、波紋を表現することも多いです。

コストは左、真ん中は同レベル、右はUPとなります。理由は角形状同様、2回加工が必要になってくるためです。

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【参考写真】
上段はシミュレーション
下段は施工事例参考物件

③V形状

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最後に形状です。左から鋭角、鈍角、台形となります。角や丸形状に比べ、陰影の明るい面、暗い面の差が大きく出るためスタイリッシュな印象です。

角度は30°、90°、120°など様々あり、鋭角から鈍角になるにつれて陰影の出方が薄くなります。同じ形状のレリーフを異なる角度で加工すると、仕上がりの印象に差が出るため刃物の角度はとても重要となります。

右に台形の彫りは、通常のVの彫りと比較すると陰影の出方が3段回になるため見え方が複雑化します。コストはどれもさほど差はありません。

【参考写真】同一レリーフを左は鋭角の刃物、右は鈍角の刃物で加工したもの

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最後に下記の様な角、丸など複数の彫り方を組み合わせる加工方法ももちろん可能です。

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形状によって適した掘り方などございますので、ご相談いただければご提案や概算金額のお伝え可能です。今回の内容の疑問箇所やさらに詳しい内容なども含めどうぞお気軽にお問い合わせくださいね!

(※概算金額お伝えには、形状詳細・仕上げなどの確認が必要となります。)


それでは次回3回目は『B:柄を浮き立たせる浮き彫りの詳細、コスト』についてお伝えいたします。
引き続き、乞うご期待ください!!

森永 姈華